高齢者が入所する介護施設で働く看護師には、まず基本的な看護技術が求められます。介護施設で働く看護師の主な仕事の一つが、体温や血圧などをチェックする健康管理です。日常生活における活動を一人で送るのが困難な利用者もいるので、その場合は爪切りや軟膏の塗布といった生活のサポートも行います。また、介護施設の利用者の中には病気を患っている人もいるため、服薬管理や通院のための寄り添いなども役割の一つです。それだけでなく、介護施設では運動不足解消や心身のリフレッシュなどを目的に、レクリエーションが実施されています。そこでレクリエーションを企画するスキルや資格があれば、利用者を楽しませることができるでしょう。
その他にも、介護施設で働く看護師には利用者の気持ちを汲み取るコミュニケーションスキルが欠かせません。利用者が介護施設で楽しく過ごせるかどうかは、施設で働くスタッフにかかっているのです。思っていることを上手く伝えられない人や思い込みが強い人など、様々な症状を抱えている人がいます。場合によっては、傷付くような酷い言葉を掛けられる可能性も否定できません。多少傷付くことを言われても、深く受け止めずに受け流すスキルが必要です。利用者との距離感を上手く保ち、そうした症状なのだと割り切るスルースキルを身につけておくと良いでしょう。以上のことから、時間を掛けて利用者との信頼関係を築くことに抵抗感がない人が、介護施設の看護師に向いていると言えます。