デイサービスの看護師ならではの喜びと課題

デイサービスの看護師の仕事は、病院やクリニックでの業務とは大きく異なります。実際、デイサービスに訪れるのは病気を抱えた患者ではありません。主に高齢者や障がいを持つ方々が集まります。こうした方々に対し、レクリエーションやリハビリテーションを含むさまざまな活動を実施し、心身の健康の維持・向上に寄与することになります。高齢者のケアがメインとなるため、老年看護に関心がある方にとっては、非常にやりがいのあるフィールドといえるでしょう。そんなデイサービスに関わる看護師の喜びといえば、やはり利用者の方と長期にわたる関係性を構築できるところではないでしょうか。病院やクリニックのケアに比べ、デイサービスでは同じ方と定期的に接する機会が多くなります。そのため、関わる人の生活や歴史に深く触れることができます。深い信頼関係を築いた利用者の方の身体的・精神的な健康が改善したときには、より大きな喜びと達成感を感じられるでしょう。

しかし、その一方でデイサービスならではの課題も存在します。デイサービスの看護師は多岐にわたるニーズに対応する必要があり、身体的なケアだけでなく、精神的なケアや社会的なサポートも求められます。時には、利用者の方々が抱える身体的、精神的な問題を解決するために、多職種と連携して取り組むことも必要になります。これには、高いコミュニケーションスキルと柔軟な思考が求められます。加えて、デイサービスにおいて安全かつ高品質なサービスを提供し続けるためには、日々のケアの質のチェックはもちろん、施設内の衛生管理やプログラムの企画なども任されることがあります。時には、限られたリソースの中で最大限の成果を出すための工夫も求められるでしょう。看護師にとって、デイサービスでの勤務は決して簡単なものではありません。ただ、こうした業務をやり遂げた先には、成長した自分と大きな喜びがあるのは確かです。